宝塚歌劇団・雪組公演『蒼穹の昴』、１回目、２回目の観劇は２階席、３回目はやっと１階席からの観劇です。絢爛な宮廷シーン、やはり皇帝陛下（縣千）は見上げて拝するものです。
『蒼穹の昴』は不思議な演目で何回観ても飽きがこない、むしろ繰り返し観たくなる。
観劇後に日常生活に戻っても、再び『蒼穹の昴』の世界に帰りたくなる、そんな作品です。
１ ボロを纏った李玲玲リィリンリン
きっと朝月希和さんがこれまで着た衣装の中で一番粗末な服なのでは！？と思いますが、それゆえ衣装や飾りに頼らない可憐さ、可愛らしさ、すがしさが表れていると思います。「小さな願い」を唄う李玲玲に心が切なくなります。
２ 日本公使館
日本公使館のシーン、李春児リィチュンル（朝美絢）や譚嗣同タンストン（諏訪さき）が観客を泣かせます。二人続けてなので、耐えることができる人はいるのでしょうか？ 譚嗣同タンストンの、
「文秀さんは難しい方の道を・・・、自分は簡単な方を・・・」
と言って犠牲になるシーン、何度観ても泪で舞台がゆらぎます。
心の中で、「タンストン～、行っちゃダメだぁ～！！」と毎回叫んでいる。
３ 菜市口の市場
市場の様子が活き活きと表現されていて、セットもさることながら市場の人々がとても上手で、舞台の上が本当の世間のように感じます。店の向う側にも行き交う人通りがあります。笠を被っている行商のジェンヌさんも上手！
おまけ１ 阿片窟の皇后
第二幕第三場、光緒帝の皇后・隆裕ロンユイ（野々花ひまり）、阿片窟で煙草をふかしながら正体を失っています（驚）。珍妃ちんぴ（音彩唯）に皇帝の寵愛を奪われて捨て鉢になるのも分かりますが・・・しっかりして！ 妹に越された瑾妃きんぴ（沙羅アンナ）も阿片窟に！
おまけ２ 軍服の娘役
第一幕第十四場の甲午の役（日清戦争）、両軍入り乱れ迫力ある舞台、たくさんの娘役さんが軍服を着て参戦しています。西太后付き女官では、容齢（羽織夕夏）、愛すみれさん、白峰 ゆりさん、妃華ゆきのさんが参戦、娘役さんの軍服姿はマレなので見つけることができたらラッキーです！
宝塚大劇場のレビューショップⅡのディスプレイ、中国風にと工夫しています、大熊猫（パンダ）います、劇には登場しません。
ディスプレイは、演目毎に変わるので楽しみにしています。
娘役トップの朝月希和さん、副組長の千風カレンさん、羽織夕夏さん、花束ゆめさん、宝塚大劇場の舞台に立つのも後わずかと思うと寂しくて仕方がありません。
