宝塚歌劇団・宙組公演『PRINCE OF LEGEND』、A席1階29列の宝塚歌劇チケット、宝塚友の会の抽選販売で購入しました。
空は高く、秋雲、くすのき広場に色なき風がそよぎます。
今回は1階の最後列のお席、舞台全体がよく見渡せるので、公演をすみずみまでしっかり見ようと思います。
1 科学教師 誠のダンス
聖ブリリアント学園の科学教師の誠(輝ゆう)のダンスが奇妙で面白い! 例えて言うならタコダンス、ふにゃふにゃしていてキレが無い、気も入っていない。でも、一応みんなと同じ振付けをする。本人は先生チームとしてちゃんとやっている感が出ている。手に持つ小道具がメスシンダーなのはこだわり、日頃から何でもきちんと正確に計ることはとても大事です。
2 とにかく明るい京極家
父:京極正義(秋奈るい)、母:京極あかり(花菱りず)、長男:京極尊人(水美舞斗)、次男:京極竜(泉堂成)、長女:京極いちご(朝絵咲名)、三男:京極仁(ゆり遥)の京極家、とにかく明るい。たいがい複雑な家庭なのに深刻にならず、551の豚まんがあるとき!のようなノリで笑い飛ばすのが楽しい!
3 ミュージカル対決
ドン・ホセの(水美舞斗)とカルメンの(天彩峰里)カップルダンス、カルメンが一瞬キャッ!と素に戻るシーンが好き!ダンス自体も実力者同士のお二人、流石です。ピンカートン(鷹翔千空)と蝶々夫人(きよら羽龍)もいい!この二人での『マダム蝶々』観たくなった。
4 ”初めて”は迂闊に言わない
ボタンの掛け違いは、”初めて”という言葉。『めぐり逢いは再び』のときも思ったけれど、”初めて”という言葉はリスキー、実際は二度目で一度目のことを忘れていて、相手はしっかり一度目のことを覚えていると・・・こじれる。
5 津島レナは地雷?
玄武高専・王子研究部の津島レナ(楓姫るる)、すらっとしたスタイルで美形、なぜここで推し活しているのか謎。好きな男子がいれば普通に突撃すれば成就しそう。ということは、キャラが地雷!? 次回の観劇、オペラで追いかけねば。
幕間休憩は喫茶ラウンジで公演デザート「桜香るソイサンドカスター」をいただきました。
秋に桜?って思いましたけど、新トップスター桜木みなとさんに因んだ、桜がふんわり香るカスタードクリームサンド菓子、美味しかった!
喫茶ラウンジには巨大モニターが設置してあって、新トップコンビ(桜木みなと、春乃さくら)のデュエットダンスが映っていました。
第2部ビートオンステージ『BAYSIDE STAR』の幕が上がりました。
S1 HARBOR LIGHTS FANTASY〈横浜〉
初見では面食らったバイク軍団、3回目では慣れて来た!リーダー(鷹翔千空)が追う者は?
悪っぽくみえるけど、よく見ると女子のライダーの中には早く家に帰った方が良さそうな娘もいる。
S2 BAY SIDESTAER〈横浜〉
キャプテンM(桜木みなと)登場!拍手喝采、トップスター就任公演の熱が劇場を満たすからテンションバーン!
オフィサーS(水美舞斗)、オフィサーA(鷹翔千空、風色日向)、宙組の舞台は贅沢感いっぱいでおひねり投げたくなる、退場させられるからしないけど。
愛すみれさんは歌上手、サロンコンサートしないかな、通うのに。
S7 THE COOL FISHER〈エーゲ海〉
お子さんも喜びそうな楽しい舞台、Eテレっぽい。フィッシュガール(夢風咲也花、風羽咲季、楓莉かの)が漁師から逃げるでもなく逆にフィッシャーマン(桜木みなと)を慕って追いかけるのがトンチキで愛らしい。
S12 Mr. Lonely〈西海岸〉
ミュージシャン男(鳳城のあん)、ミュージシャン女(楓莉かの)の歌が良かった。1960年代の懐かしさのあるゆったりとした曲、ホームシックにかかった兵士の心情を綴ったもの。昭和歌謡より更に古い曲。harugotatsuにとっては、やはりジェットストリーム、JALの航空機に乗ったとき、機内サービスで聴けた。
S22 海ゆかば〈神戸〉
昭和19年3月4日、宝塚大劇場への封鎖命令により最後の公演となった『翼の決戦』、主人公は伊勢中尉(春日野八千代)、休場となる最後の舞台で歌われたのが「海ゆかば」。以後、宝塚大劇場は海軍に接収され、戦後はGHQに接収され、長い間タカラジェンヌが宝塚大劇場で歌える日は来ませんでした。そして今日の公演、男役群舞の大階段のトップスター桜木みなとさんは「海ゆかば」の詩を歌うことはありませんでした。harugotatsuの1回目の観劇、2回目の観劇では歌詞を歌っていました。
宝塚大劇場の正門をくぐると、くすのき広場のすみに寶塚海軍航空隊跡地の碑がひっそりと立っています。
S23 しあわせ運べるように〈神戸〉
神戸市歌の「しあわせ運べるように」、カゲソロ(響望歌)の歌がいい、のびやかに素直な歌い方、そして桜木みなとさんと春乃さくらさんの優しさが伝わる素敵なデュエットダンス。
宝塚大劇場に来ている方々、スタッフの方々の多くは被災しているだろうと思うから、みんな幸せになってほしい。本当に、神戸の街は空襲にあった後のようでしたものね。水道も電気もガスも無く、瓦礫の中、焚火の明るさだけのまち、そんな風景でした。
『PRINCE OF LEGEND』は、あと2回観劇予定です。