宝塚歌劇団・星組公演『阿修羅城の瞳』、新人公演を2階S席で観劇しました。
東京宝塚劇場では夕方6時公演は日常ですが、宝塚大劇場では6時の開演は新人公演のみ、伸びた影の正門の様子です。
普段なら阪急交通社やJR東海などチケットお渡し業務があるチケットカウンターですが、新人公演では閑散としています。
一方、来客で大変な混み具合になっているのが改札横のインフォーメーション・カウンター、関係者の方々のチケットの受取り窓口になっています。
長い列ができていて、最後尾を示す看板持ち、赤いスピーカの案内係、列の整理係など3人のスタッフが応対していました。
新人公演の出演者のご家族、ご友人、お世話になっている方々などでしょう。
本日の公演時間の案内掲示、『阿修羅城の瞳』のお芝居のみです。
座席に行くと、無料の公演プログラムが椅子に置いてあります、販売はなし。
主演の稀惺かずとさんのプログラム表紙と舞台を写した1枚です。
さっそく公演プログラムを開いて配役をチェック、第二景のカゲソロは世奈未蘭さん、ウタウマ認定ですね。
新人公演の主役は稀惺かずと(105期)さんと詩ちづる(105期)さん、新公最終学年の同期コンビです。
同期コンビだと二人に先輩後輩の上下関係は無いので、遠慮なく考えを伝えあって二人が思う出門(いずも)とつばきをつくりあげたのでしょう、期待が高まります。
病葉出門(わくらばいずも)役の稀惺かずとさんの仕上がりに驚く!!
どれだけの努力とお稽古してきたか、心血をそそいで芸の道を極めんとしたか伝わってくる、肌にあわを生じる舞台でした!
そして、愛や恋という視点では男役と娘役、女を愛する男の感情、男を慕う女の感情がよく伝わってきました。
桜姫(乙華菜乃)は二面性が良かった!
ちょっとお転婆で、キュンとした、キャンとして時にもじもじする可愛い桜姫のとき、賀茂の二人(朝稀さいら、桃李拍)侍女(藍羽ひより、史真えみり)を率いて先頭を突っ走る女親分っぽい桜姫のとき、このキャラ違いが面白かった。
賀茂の二人、朝稀さいらさん演じる賀茂白丞(かものはくじょう)と桃李拍さん演じる賀茂南雀(かものなんじゃく)、お二人で話し合われて決めたのか自然とそうなったのか分かりませんが、二人の声のトーンが違っていてそれでも妙にシンクロしている。そこが可笑しくって、harugotatsuの周りでもクスクス笑う人、ケラケラ笑う人が多数、すごくうけていました。
詩ちづるさんの闇のつばき、hatigotatsuは好きだなぁ、最終形態の阿修羅にラスボス感が無いのが返って良い、詩ちづるさんの阿修羅としての在り様だと思う。
鬼役の茉莉那ふみさん、怖すぎる、人の心を失った顔が怖い、体の関節が変な方向に動いているのが怖い、禍々しさにオペラを外しました。
カーテンコールで主演の稀惺かずとさんが、くりかえし「限界に向かって・・・」と話すの聞き、星組はやっぱり星組だなぁと思いました。
観劇が終わり、くすのき広場に出ると暗くなっていました。なんか、後夜祭っぽいと懐かしむ。
大劇場の新人公演でここまでの出来栄えにもってきていると、東京はどこまで限界を突き抜けるのかむしろ心配になります。心配しつつも、東京の新人公演の配信はすごく楽しみ!!